2012年3月15日木曜日

警察-右翼連携した弾圧体制を許さないぞ!

私たち反天皇制運動の実行委員会は、2月11日、集会とデモに取り組んだ。
 この日、われわれは様々な右翼団体による妨害行為とともに、警察官・機動隊によって多くの不当な規制を受けた。西早稲田から大久保に向かうデモに対し、「在特会」系の排外主義右翼、20台前後の黒塗りの街宣車(デモ隊側の車線に陣取っていた)が、執拗な攻撃を加えてきた。一方、第四機動隊は楯でデモ隊を圧縮して「すみやかに」デモ隊を進めようとし、警視庁の腕章を着けた警官は、こちらの抗議にもかかわらず、違法なビデオ撮影をやめようとはしなかった。

 もちろん、これまでも警察の不当な介入は続いてきた。しかし近年、右翼を口実にして、デモ規制を強化する警察の姿勢が目立つ。とりわけ今回は、右翼と警察の密通ぶりが一層はっきりした。これら露骨な警察の違法行為に抗議し、少しでも歯止めをかけていきたいという思いから、3月2日、私たちは警視庁警備部長・戸塚警察署長・新宿警察署長宛の「公開質問状」を戸塚署に持参し、申し入れを行った。

 戸塚署ははじめから威圧的で、「抗議は受け付けられない」「申し入れは聞き置く」という態度。四人で行ったのだが、代表者だけにしろなどというふざけた発言。続いて、来庁者カードに名前を書く書かないでひともめ。このあたりのことは省略する。

 質問状は、以下の点についての見解を求めるものだ。
 (1)私たちも、他団体も通ったことがないデモコース、また出発の時間が右翼グループに事前に正確に把握されていた。警備当局が右翼に情報を流したとしか考えられない。

 (2)さまざな右翼集団がきれいに棲み分けされ、妨害・脅迫が激しかったのは戸塚署管内だけだった。警備担当者が右翼と連絡・調整した結果ではないのか。

 (3)デモの最中、警察は違法な写真・ビデオ撮影を繰り返した。これは肖像権侵害だ。

 (4)デモの参加者を楯で暴力的に押したり、さまざまな暴言を繰り返し発する機動隊員が多数いた。市民の法的権利について警官への教育が十分なされていない。

 (5)大久保通りでデモ隊に対する「抗議」を準備していた右翼グループに対して、警官が「そこは危険だから、こちらに移動して」と言って、わざわざ交番の前に彼らを移動させてやらせたのはなぜか。

 (6)事前の集会で、大量の公安警察官が集会参加者をチェックしていたが、これは個人情報の違法な収集ではないのか。

 反天皇制運動の実行委では、8月15日の「反靖国」デモにもとりくんでいるが、昨年は、右翼がデモ隊参加者への傷害をねらったと思われるナイフが見つかった。しかしこのナイフは、公安警察の手によって拾い上げられ、カバンにそっとしまわれた。こうした警察の右翼とのなれ合い、それによるデモ弾圧が常態化している(9・11の新宿での逮捕はまさにそれだ)。われわれも、それを跳ね返していくために、やれることをしつこくやっていくつもりだ。

(反天皇制運動連絡会/北野誉)
      救援 第515号(2012年3月10日発行)より